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がん免疫療法とは?

免疫はネットワークシステムによって働いています。
お互いの情報を免疫細胞同士の接触とサイトカインやケモカインと呼ばれる一種の免疫ホルモンのような分子とそれを受けとるレセプター、及びそのレセプターが細胞内に送る情報伝達システムによって、綿密にコントロールされています。
免疫は刺激と抑制のバランスによって過剰な免疫によって血管などが障害されないようになっています。癌細胞はこのバランスを逆手にとって、免疫が働かないようにありとあらゆる自己防衛のシステムを身につけ生き延びてきた組織であると考えられます。
だからこそ、癌を小さいうちに取り除き、癌の免疫抑制機構が働かないうちに自分の免疫力を普通以上に高めていく必要があります。こういった治療を免疫療法と呼びます。





免疫療法の種類
免疫療法の使い分け
免疫療法の臨床的な効果について
クリニックサンルイの治療選択基準












免疫療法の種類
免疫療法には特異的免疫療法と非特異的免疫療法というものがあります

 特異的免疫療法  患者様の癌を狙い撃ちすることができる攻撃
力の高い免疫反応が期待できます。
微小な癌だけでなく、大きな癌に対して抗癌
反応を示すことが明らかになっています。
 樹状細胞療法など
 非特異的免疫療法  攻撃力は高くはないが、免疫力を全体的に
高めることが出来ます。
微小な癌に対して抗癌反応を示すことが明ら
かになっています。
 活性化リンパ球療
法、NK細胞療法、
BRM療法など














標準治療内の免疫療法


(1)C型肝炎の治療に用いるインターフェロンαはウイルスそのものを攻撃し、発病性を抑える免疫療法です。


(2)胃癌には今まで抗がん剤がなかったため、インターフェロンβやインターロイキンⅡが使われてきました。
これはサイトカインを使った免疫療法です。


(3)慢性関節リュウマチや潰瘍性大腸炎などにTNα阻害というものがあります。
これは過剰な免疫を抑えるもので、これも一種の免疫療法です。




がん免疫療法


(1)丸山ワクチン・はすみワクチン:
人型の結核菌体より抽出された物質で有害な成分を取り除いた非特異的免疫療法の一種です。


(2)活性化リンパ球療法・NK療法:
血液から取り出したリンパ球をサイトカインを使って活性化する方法です。活性されたこれらのリンパ球・NK細胞はナチュラルキラーとして癌細胞を殺したり、サイトカインをたくさん出して他の免疫システムを活性化します。


(3)インターフェロンα・インターロイキン:
少しずつ注射することによって免疫を高め、NK活性を上昇させる方法です。


(4)樹状細胞療法:
攻撃するがん細胞のがん抗原や人工抗原を覚えこませ、がん特異的に働くキラーT細胞を刺激培養する方法です。
この方法は後に記憶細胞が残り、ワクチン効果はその後、体に残ります。






免疫療法の使い分け
クリニックサンルイでは、欧米論文で公表されている臨床成績(臨床的有益性)をもとに科学的な根拠に基づいた免疫療法(免疫細胞療法)の使い分けをご提案しております。


免疫療法の
欧米論文
実績
樹状細胞療法
(樹状細胞がん
ワクチン療法)
活性化 リンパ球療法
NK細胞療法
(活性化NK細胞療法)
BRM療法
進行がん
再発がん
への使用
手術後の
再発予防
への使用
(◎) (臨床研究は行われていないため、欧米論文は出ていないが、効果は十分あり)
(○)
抗がん剤治療の
副作用の
軽減
(○)
(○)
(○)
(○)
その他 「活性化リンパ球との併用」で、がんに特異的な免疫力をさらに増幅することができる がん性胸水、がん性腹水、肝動注、副鼻腔注入、上顎動脈注入で実績






免疫療法の臨床的な効果について 




樹状細胞療法
樹状細胞療法は、近年、世界中で臨床研究がなされており、臨床的な効果が得られるという報告も多数出ています。
臨床研究では様々ながんを対象として行われており、主としてあらゆるがん治療に効果を示さなくなった患者様を対象に本療法が行われています。


疾患
抗腫瘍(癌)反応率
悪性黒色腫(メラノーマ)
~約40%
腎がん
~約40%
卵巣がん
~約45%
前立腺がん
~約30%
甲状腺がん
~約60%
大腸がん
~約16%
胃がん
~約25%
乳がん
~約50%
その他
約30%の反応率
※ 抗腫瘍(がん)反応率は、これまでの論文を参考にがんの退縮または進行を止める効果の割合を示しています。









活性化リンパ球療法
【術後の再発予防】【癌の進行を止める】【QOLの維持】
この療法は約20年前より開始されましたが、皮膚がん、腎臓がんの再発に対して約20%から30%程度のがんの進行が止まるという効果が得られています。
また国立がんセンターの臨床研究では、原発性肝臓癌の手術後に活性化リンパ球療法を行ったところ、再発予防効果が得られたという報告がされています。
ほかにはがん性胸膜炎、がん性腹膜炎による胸水、腹水に対して効果があり、胸水あるいは腹水を減量、消失させることができます。
攻撃力の高い治療法ではありませんが、がんの再発予防、あるいはがんの進行を止めることを目的として、外来通院で日常生活を犠牲にすることなく受けることができる治療といえます。









αNK細胞療法
【術後の再発予防】【癌の進行を止める】【QOL(生活の質)の維持】
ルイ・パストゥール医学研究センターの創始者である故岸田綱太郎先生(京都府立医科大学名誉教授)が開発されたインターフェロンαを用いたNK細胞療法です。
同研究所では500例近くの進行がん症例に対してNK細胞療法を行い、がんの再発の予防、がんの進行を止めるということが明らかになっています。






クリニックサンルイの治療選択基準 
治療法
免疫反応
がん
組織
HLA
検査
適応(部位)
特徴
 
自己がん組織
樹状細胞療法
特異的
必要
不要
固形がん全て
(血液腫瘍は
含まない)
・ 自分のがんを狙い撃ちすることができる強い免疫反応が期待できる
・ 自分のがん組織が必要
局所
樹状細胞療法
特異的
不要
不要
体の表面
にあるがん
頭頚部がん
乳がん他
・ 自分のがんを狙い撃ちすることができる強い免疫反応が期待できる
・ がんが体表面にあり、ある程度の大きさがあることが条件
人工抗原
樹状細胞療法
特異的
不要
必要
固形がん全て
(血液腫瘍は
含まない)
・ 自分のがんを狙い撃ちすることができる強い免疫反応が期待できる
・ 治療を受ける前に、適合検査が必要
活性化
リンパ球療法
非特異的
不要
不要
固形がん全て
(血液腫瘍は
含まない)
・ 微小ながんに対してよい適応と考えられ、術後の再発予防を目的とした使用に効果
・ 誰でも受けることができる
αNK細胞療法
非特異的
不要
不要
固形がん全て
(血液腫瘍は
含まない)
・ 微小ながんに対してよい適応と考えられ、術後の再発予防を目的とした使用に効果
・ 誰でも受けることができる